独学で日本画を描く道のり

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昔、日本画を独学で学び始めた僕は、最初は絵具や胡粉の使い方について考えるだけで頭がいっぱいでした。写生についても、西洋画のようにデッサンのように描くのではなく、線描きに描くことが求められることに驚きました。水墨画を展覧会に出したいと思っていた生徒さんもいましたが、私たちにはまだまだ素人の域を出ることはできませんでした。厳しい先生でしたが、女性には優しかった森戸先生の教室は、厳しいながらも濃密な環境でした。

そんな厳しい環境で、失敗しても、何度でも書き直すことを恐れず、思い描いた風景を実現するために努力しました。日本画の知識が乏しい中、自分自身を信じ、自分の心から感じたものを描くことに没頭していきました。

当時、周りの生徒さんたちからは「先生からお菓子をもらうなんて、今までなかったよ!」と言われましたが、初心者であることを自覚しながらも、日本画の美しさに魅了され、自分の絵に感じる喜びや興奮を大切にしました。

日本画の世界は広大で奥深く、私はまだまだ知らないことだらけでしたが、その分、探求心と情熱が湧き上がりました。日本画を学ぶ中で、自分の限界を超える経験を重ね、徐々に成長していく喜びを知りました。

失敗を繰り返しながらも、自分の手で創り上げた絵が完成した瞬間は、何物にも代え難い感動がありました。そうして、少しずつ日本画の世界に馴染んでいった私は、自信を持ち、自分の絵を認めることができるようになりました。

日本画を独学で学ぶ道のりは決して容易ではありませんでしたが、自分自身と向き合い、努力し、感動を求める姿勢が私を支えてくれました。未知の世界に飛び込んだ瞬間から、私の心は日本画の美しさに染まり、それは今もなお私を魅了し続けています。これからも、日本画の世界で新たな発見と感動を追求していきたいと思います。

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